「格子梁の応力」について

プログラムの起動
インストールの方法については小社のウェブサイトの「フリーソフトウェア」のコーナーをご覧ください。
インストール後、すべてのプログラム - Structure の下の 格子梁の応力 を選ぶとプログラムが起動します。
プログラムの更新版が存在する場合はプログラム起動時に自動的にダウンロードされますが、何らかの理由で更新されない場合は、メニューバーの ヘルプ - プログラムのインストールサイト を選び、バージョンを確認した上で更新版をインストールしてください。
デスクトップ上にショートカットを作成したい場合は、メニューバーの ファイル - デスクトップ上にショートカットを作成 を選んでください。このプログラムは更新されるたびに異なるフォルダにインストールされますので、上記の操作はプログラムが更新されるたびに行う必要があります。

プログラムの概要
これは、変位法により平面格子梁の応力計算を行うものです。
格子梁を配置する床組 ( 四周を大梁に囲まれる ) の全体形状は長方形とし、格子梁はその各辺に平行に配置されているものとします。格子梁の端部の取り付きは「剛」または「ピン」とします。また、格子梁は RC 造であることを前提にしています。
格子梁どうしの交点、あるいは格子梁と周辺大梁の交点が「節点」になります。これらの節点の床荷重の負担面積は、下図にしめすように、隣り合う節点までの距離の 1/2 によって生成される長方形とします。

応力計算は、X方向の梁とY方向の梁を同一平面上に並べた二次元モデルとして行われますが、この時、両方向の梁の交点となる節点は鉛直変位を等置 ( = 同じ自由度をもつものとする ) ことによって三次元的な効果を取り入れています。

プログラムの操作方法
プログラムのインタフェースは小社販売のプログラム「チャート8」とまったく同じです。「チャート8」のユーザーズマニュアル の「 2. 基本的な操作」をご覧ください。
ただし仕様を一部簡略化しているため、メニューバーの「ファイル」-「印刷書式の設定」の項目は省略されており、すべてプログラムの既定値にしたがった印刷が行われます。出力形式は「A4縦置き」の用紙を前提として作られているため、それ以外のケースでの正常な印刷は保証できません。
なお、データファイルの拡張子の既定値は koshi になっています。

入力項目
入力項目の説明は、項目名にマウスポインタを置くとツールチップ内に表示されますが、以下の通りです。
表題
各データの識別に使用されます。
Lx, Ly (m)
四周の大梁によって作られる長方形の X および Y 方向の辺長。
床荷重 (kN/m2)
床組の設計用の床荷重。
スパン Lx ( Ly ) の分割数
最大 6 分割 ( = 最大 5 列の格子梁 ) まで指定できます。また、これを「不等分割」とした場合は 分割長(m) の値を入力してください。この値は、Lx の場合は左から右、Ly の場合は下から上に向けて順次入力し、最後の分割長は省略してください。
B, D (mm)
格子梁断面の幅、及びせい。
φ
格子梁の断面 2 次モーメントの増大率。
梁自重 (kN/m)
格子梁の単位長さあたりの重量で、入力は任意です。これを自動計算したい場合は 梁自重の自動計算 をクリックしてください。梁断面の他、スラブ厚( 重量計算時に梁せいからこの値が差し引かれる ) ・躯体の単位重量・仕上げ材の重量を入力すると、自動計算された値がここに転記されます。
Y 方向の梁断面は X 方向と同じ
これが有効な場合は Y 方向の梁断面の入力を省略できます。
ヤング係数 (N/mm2)
格子梁の材料のヤング係数。これを自動計算したい場合は ヤング係数の自動計算 をクリックしてください。コンクリートの設計規準強度と単位体積重量をもとに、RC 規準にしたがって自動計算された値がここに転記されます。
端部の拘束条件
床組の X0・X1・Y0・Y1 の各辺 ( 凡例図参照 ) に対する格子梁の取り付きを「ピン」または「剛」に指定します。

出力項目
計算が正常に終了すると、節点変位量と曲げモーメントの最大値が表示されます。
これらの値を各節点ごとに見たい場合は 詳細表示 をクリックしてください。「節点荷重」「節点変位」「曲げモーメント」「支点反力」の値が別ウィンドウに表示されます。